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Sunday June 10 2018 category:

しろくまちゃんのほっとけーき


しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

  • 作者: わかやま けん
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1972/10/15
  • メディア: ハードカバー


(もしかしたら万が一にも)このブログの更新があったときにいつでもいらしてくださる方は、このところ絵本ばかりだなーと思われていることでしょう…
最近、よんどころない事情で子供がいったん帰省してきたのですが…
帰ってきた(∩´∀`)∩わーい!!という気持ちと、(現住所に)帰ってっちゃって再びがっかり…な気持ちに襲われたので、今回は絵本を眺めてばかりいるのです(;'∀')

整理するほどはもう絵本も児童書も残っていないのですが(近くの図書館に寄付したり、欲しいという方に差し上げました)、手元に残したものは彼が幼少時、とてもとても気にっていた絵本ばかりなので、眺めていると鮮明に読み聞かせした頃のことを思い出したりなどして心が和みます。

『こぐまちゃんのほっとけーき』もそのうちの1冊です。


話は単純で、小さな「しろくまちゃん」がお母さんのお手伝いをして、ホットケーキを焼くというものです。
冷蔵庫から卵を出すときに落として割ってしまったり(叱られません)、お母さんが卵と牛乳を混ぜるのを眺めていたり、小麦粉などの粉類を混ぜてみたり…
3歳ぐらいの子供なら、1回ぐらいはやったことがあるかも?という内容なのです。

そして

ぽたあん どろどろ ぴちぴちぴち ぷつぷつ やけたかな まあだまだ
しゅっ ぺたん ふくふく くんくん ぽいっ はい できあがり

の見開きページのなんと楽しいこと。
フライパンに種を入れて焼きあがるまでの連続絵なのですが、ここばかり何度も読まされました。
お友達の「こぐまちゃん」と焼きあがったホットケーキを一緒に食べるシーンより、この焼きあがる過程が楽しくてたまらない様子で、何度も繰り返しながら顔を見合わせて笑ったことも思い出します。
言葉がリズミカルでおもしろいのと、とにかくおいしそうだったのでしょう…
そんなにこの絵本が好きなら…と、こぐまちゃんシリーズをすべて集めたのですが、ほかのこぐまちゃんを合わせても『しろくまちゃんのほっとけーき』にはかないませんでした。

それとも、最初の出会ったのが「しろくまちゃん」なので「こぐまちゃん」が主人公なのが納得いかなかったのかしら…?
(そもそもシリーズの主人公はこぐまちゃんなのです…たまにしろくまちゃんの時もありますが)


そのほかに彼の好きだったこのシリーズの絵本は
・こぐまちゃんのみずあそび
・こぐまちゃんのどろあそび
・こぐまちゃんおやすみ
・さよなら さんかく
で、「自分でやったことがあって、なおかつそれが好きである」ということが重要だったみたいです。
(「さよなら さんかく」は♪さよならさんかくまたきてしかく~の歌なので、ちょっと違いますね…おそらくリズムが好きだったんだと思います)


実はこぐまちゃんシリーズは、私は幼いころに触れたことが全くなくて、子供が生まれてから『こんな絵本どうですか?』という雑誌の紹介ページで知った絵本でした。
おぉ…こぐまちゃん、無表情だな…というのが第一印象だったのですが、子供の食いつきはとてもよくて逆にびっくりしました。
のちに作者さんが狙ってわざと無表情に描かれていると知り、さらに驚きました。
確か理由が『そのほうが子供がいろんな気持ちを読み取るから』だったように記憶してるのですが、そのような情報が書かれていた紙(絵本に挟まれいました)を無くしてしまったので、間違っているかもしれません。(すみません)
表情の動かない人形やぬいぐるみに、いろんな感情を見出すようなものなのかもしれませんね。
そういえば、D.ブルーナさんの「うさこちゃん」(ミッフィ)も無表情なのに、読み手にうさこちゃんの気持ちが伝わってくる絵でした。
子供って、大人が思っている以上に共感能力を持っているのかも。

(でも、子供なのでやったことのないこと、あるいは感じたことのない感情には共感できないのかも)

だから、水遊びや泥遊びのこぐまちゃんが好きだったのかも…
ホットケーキを焼くしろくまちゃんが一番好きだったのかもなあ…くいしんぼうだったから。



もう子供と一緒に本を読む…なんて夢のような、宝物のような時間は一生ないでしょう。
そして彼はあまりにも小さかったころに読んだ絵本のことは、きっともう覚えてないでしょう。
だけど私の中には残っていて、絵本を開けばいつでも思い出せる…などと、とても感傷的になっています(笑)
あのころは『子どものために』と思っていましたけど、今になってみると自分のための時間だったように感じています。

多分、彼が小さかった頃に感じていたつらさや悲しかったことや怒りや失望や苦労はすっかり忘れてしまって、楽しかったことしか覚えていないからですね…
(いや、覚えていないこともないのですが、まさに夢の中の出来事のような実感のなさ…という感じなのです…本当にあったことなのに)
時は偉大なり…




読み聞かせなら 1歳半~2歳ぐらいから (興味のあるページだけでも聞けるようになったら)
自分で読むなら 文字が読めるようになったら



こぐまちゃんのみずあそび (こぐまちゃんえほん)

こぐまちゃんのみずあそび (こぐまちゃんえほん)

  • 作者: 森 比左志
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1971/11/01
  • メディア: 単行本

こぐまちゃんのどろあそび (こぐまちゃんえほん)

こぐまちゃんのどろあそび (こぐまちゃんえほん)

  • 作者: 森 比左志
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1973/10/01
  • メディア: 単行本

こぐまちゃんおやすみ (こぐまちゃんえほん)

こぐまちゃんおやすみ (こぐまちゃんえほん)

  • 作者: 森 比左志
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1984/01/01
  • メディア: 単行本

さよならさんかく (こぐまちゃんえほん)

さよならさんかく (こぐまちゃんえほん)

  • 作者: わかやま けん
  • 出版社/メーカー: こぐま社
  • 発売日: 1977/03/20
  • メディア: 単行本



タグ:こどもの本 Ringo

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