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Tuesday December 13 2016 category:映画/TV

八墓村(映画版)

『犬神家の一族』『悪魔の手毬唄』に引き続き、NHK BSで放映された八墓村(録画していた)を見ましたよ。


なにがびっくりしたって、これ(撮影された当時?の)現代に翻案されているのですね!
金田一耕助が洋服着てるし、飛行機!!!だの、新幹線だの出てくるし、村の若者は濃茶の尼を笑ってるし、いやあ…どうもこうも…
それでも、原作通りのこうなんとも言えない人間関係のドロドロさがあれば文句はなかったのだけど、どうにもドライでね(;´・ω・)
金田一シリーズの根底にある、「人間の業の哀しさ」みたいなのがきれいさっぱりない感じ…

シリーズのこういった田舎で起こる事件は、どうにもならない人間関係、そこから生まれる愛憎、みたいなのが動機なんですけど、現代に翻案されたからなのか、尺の問題なのか、かなり単純な動機(プラス無理やり感のある祟り話)になっていて、残念だったなあ。
あんな動機だったら、犯人の魅力(?)が出てこないじゃないの…

あと、ヒロイン典子が出てこない!
まあ、兄さんが出てこないんだからしょうがないか…
それから春代さんの扱いが(なんか)ぞんざい…ひどいよ(ノω・、)



しかし、一番、一番つらかったのは…
原作の魅力である、対になるふたつのうちのどちらかが殺される殺人ってのが全く消えてなくなっていたことなのです!
えーーなんでーーー(;゚Д゚)
そこ重要でしょ!
それがおもしろいところなのに~~!
ここまで大幅に改変するのなら、犯人はむしろ春代さんにしてみたら面白かったかもしれん…
そのほうが春代さんの悲しさが前面に出てよかったような気がする。(個人の感想です)


渥美清さんが耕助だったのですが、あんまり人懐っこさが感じられない耕助でした。
なんでなのかなあ…
寅さんはあんなに人懐っこいのに!
妙に磯川警部とも距離感あったし。


それに…辰弥は「本当の父のことが知りたくて」行ったんだろうに、あんな通り一遍の説明を受けて満足して東京に帰ったの…?
(本人のせいじゃないにせよ)そのためにあれだけの殺人事件が起きて、自分も殺されかけたのに?


ちょっと今回、この映画のよかったところが見つかりません…

あ、あった!
お兄さんの久弥さん。
わかってて辰弥を迎え入れるシーン、よかった!
かなり皮肉な感じで。

ああ…だからなおのこと、春代さんの扱いが残念すぎる…
辰弥の支えになるはずなのに~。
ちょっと美也子さんを中心に描きすぎ。
確かに小川眞由美さんはめちゃくちゃきれいだったけど!
でも山本陽子(春代役)さんもきれいだったじゃん~!

市原悦子さんの小竹さんもえらく迫力というか存在感あったけど、出番少なすぎて残念…
あの、一見辰弥を甘やかしつつ、支配の下におくという感じがなくなってたのも残念。


うーん、また別の機会に見たら、楽しいところを見つけられるかな?

次は『獄門島』を見る予定。
楽しみ楽しみ♪



タグ:邦画 Ringo

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