ぽっぺん先生
最近、so-net blogのトップページで新着記事をチェックするのが好きなんですが、そこで見つけた"密対連ニュース"というブログ。
何かと思ったんですが、「全国野鳥密猟対策連絡会」さんのブログらしいのです。
野鳥を密猟ってなんだ?と思ったら、愛好家(といっていいのかな?)目当てに野鳥を捕まえてきて販売する…ということがあるらしいのです。
びっくり…
で、中の記事に「レッドリストの見直し」というのがあったので、見に行ったですよ…
環境省のページ↓一番下のほうにリストがあります(PDF)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7849
ものすごいたくさんの種類が、絶滅したり、絶滅に瀕しているんだ、今、この日本で…
とてもショックでした。
このシリーズは既刊9冊の児童書です。
筑摩書房からハードカバーで出ていまして、最近(といってもだいぶんたつなぁ…)岩波からも第1・2・3作が少年文庫で発売されてます。
ぽっぺん先生は、生物学の助教授をやってる、(たぶん)うだつも風采もあがらない38才独身の男の人です。
ぽっぺん先生はいろんなことに巻き込まれる人なんですが、この第1作では先生が幼い頃読んでいた「なぞなぞの本」の中に引き込まれてしまいます。
なぞなぞの本の中で困った羽目になるぽっぺん先生と、本に出てくるかなり変わった生き物たちとのやりとりが楽しい物語です。
でも楽しいだけではなくて、なんていうか、ぽっぺん先生のシリーズには基調に悲しさがあるように思うのです。
『日曜日』では、3章の空っぽの檻が並ぶ動物園の場面。
檻についている名札は、「ドド」「旅行バト」「モア」…
この描写が本当にすばらしくて。
虚無感、無力さ、地球上にただひとりでいるような寂しさ。
そういったものが胸の中で渦を巻きます。
そしてそのあとに続く、サルクイワシとのやりとりもまたとてもよくて…
ぽっぺん先生の「野のゆりのような生きかた」にあこがれる気持ち、それを実践できない悲しさと現実の滑稽さ。
大人になって読み返すとよけいに胸にこたえます。
密対連ニュースさんのブログを読みながら、ぽっぺん先生を思い出したのでした…
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